就活の法則

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)


新卒の3割が3年以内に辞めるという厳然たる事実は、就活市場が正常に機能していない(企業と学生のミスマッチ)ことを示唆しているという。
正常に機能していない要因として、以下の3つを挙げている。


1.正しい情報が提供されていない
2.企業と学生の間に信頼関係が成立していない
3.フェアな仲介機能が存在しない


仕事内容や処遇条件、企業風土、社内の人間関係に関して綺麗事ばかりを並べる企業と、勤勉な努力家を装い、口先だけで能力とやる気をアピールする学生の関係は、政略結婚さながらであるという。


また、本来、合理的な価格設定、及び市場参加者の信用担保とフェアな取引の番人であるべき仲介業者は、新卒、第二新卒中途採用と「一粒で3度おいしいビジネス」に腐心しており、信用に足らない。


こうした就活市場においては、学生側が、的確な自己分析に基づいて適職を見出し、自分の本当の姿を面接で語ることが大切であるという。


そして、本書では適職に就くための選択と実行に関するアドバイスとして、10ヶ条を示している。


以下10ヶ条のまとめ(改釈あり)


1.人気度ランキングで選ばない

ランキングは「給与の水準」「収益性」「CSR」「採用人数」など様々な指標を合算したデータに過ぎない。これらの指標のどれが、自分の動機に直接的に関係があるだろうか?ランキングよりも業種、業種よりも職種で選ばなければならない。あと、ナビを見ていると「同期のブックマークをチェックしよう!」みたいなのをよく目にするが、あれもよくない罠。



2.実力以上の会社に入らない

少しでも偏差値の高いところに入ればよかった大学とは違う。大学は偏差値に関係なく、望みさえすれば卒業できたが、会社はそうはいかない。実力以上の会社に入ると、仕事でいっぱいいっぱいで、突き抜けた経験ができない。実力以上の会社に入ろうとせず、相対的エリートとなることで、成長に繋がるよい経験ができる可能性が高い。まずは、自己分析、その中でも、「自分ができること」をしっかり認識するべき。



3.受けるのは5社で十分

大切なのは、選択と集中。5社に絞り込んで、全力でトライ。他の学生と本気度の違いを出せ。




4.面接では当たり前のことを言わない

「面接の三種の神器」アルバイト、サークル、ボランティアにまつわるエピソードに、面接官はうんざりしている。引き出しとしてはあってもよいが、他の学生との差別化にも注力すべき。差別すべきことがないのであれば、今から作ればよい(ウソはダメよ)。中国人の彼女をつくるとか、アラビア語が少し話せますとかいいかもしれない。
「協調性がある」とか「クリエイティブな人間」とかいうアピールはマジ勘弁。自分の欠点も正直にさらけ出せ。長所のアピールにすりかえる必要は、ない。